【奥多摩紅葉旅②】軍畑から御岳渓谷遊歩道へ

※この記事は「横浜から奥多摩・御岳渓谷へ紅葉狩り」シリーズの第2回です。
第1回:武蔵小杉「LATTE GRAPHIC」での朝食編はこちら

武蔵小杉から南武線・青梅線を乗り継いで

LATTE GRAPHICでの朝食を終え、武蔵小杉から南武線で立川へ。立川で青梅線に乗り換え、約1時間の電車旅で軍畑駅に到着しました。

車窓から見える景色が徐々に山深くなり、都会の喧騒から離れていく感覚。軍畑(いくさばた)という勇ましい名前の駅は、実は紅葉狩りの穴場スポットへの入口なのです。

軍畑駅を降りると、そこには昔ながらの日本の里山風景が広がっていました。赤錆びた火の見櫓が青空に映え、深い緑の山々に囲まれた静かな道を歩きます。

東京都内とは思えないほどの静けさと、澄んだ空気。遠くに見える紅葉した山々が、これから向かう御岳渓谷への期待を高めてくれます。

駅から15分ほど歩くと、「Mitake Ravine(御岳渓谷)」と書かれた案内板が現れました。ここが御岳渓谷遊歩道の入口です。

日英バイリンガルの看板が立つ遊歩道の入口は、すでに黄金色や茶色に染まった落ち葉が積もり、秋の深まりを感じさせます。よく踏みならされた道は、多くのハイカーに愛されている証拠です。

遊歩道を歩き始めると、すぐに目に飛び込んできたのが、太陽の光に透ける真っ赤な紅葉です。

緑の葉と赤く染まった葉が混ざり合い、木漏れ日が織りなすグラデーションが息を呑むほど美しい。背景には多摩川の清流が流れ、せせらぎの音が心地よく響きます。

見上げれば、青空をキャンバスに描かれた紅葉のアート。赤、オレンジ、黄色、そして緑。複雑に入り組んだ枝ぶりと、色とりどりの葉が作り出す自然の芸術作品です。

カメラを向けずにはいられない、まさに錦秋の美しさ。11月下旬のこの時期、御岳渓谷の紅葉はまさに見頃を迎えていました。

遊歩道は多摩川に沿って続いており、川面に映る紅葉、川辺に立つ紅葉した木々、そして遠くに見える山々の紅葉と、360度どこを見ても美しい景色が広がります。

川辺のベンチに座って景色を眺める人、写真を撮る人、ただ歩きながら自然を感じる人。それぞれのペースで紅葉狩りを楽しむ人々の姿が、この場所の魅力を物語っていました。

1時間ほど遊歩道を歩いたところで、お腹も空いてきました。川辺に佇む風情ある食事処を発見!

紅葉に囲まれた石造りの入口に、のれんが揺れる趣のある佇まい。まさに渓谷散策のランチにぴったりのロケーションです。

まずオーダーしたのは、鮎の塩焼き。串に刺された鮎が、こんがりと焼き上げられ、皮目が香ばしく輝いています。

レモンを絞り、大葉と一緒にいただくと、川魚特有の上品な香りと、パリッとした皮、そしてふっくらとした身の旨味が口いっぱいに広がります。アサヒのビールと一緒に味わう至福のひととき。

続いて運ばれてきたのは、たぬき蕎麦。

蕎麦は喉越しが良く、つゆは出汁がしっかり効いた優しい味わい。紅葉を見ながらの至福の一杯です。

木製のバスケットに入ったおにぎりも注文。梅干しと漬物がトッピングされた、シンプルながら心温まる一品です。

こちらもビールと一緒に。川のせせらぎを聞きながら、紅葉を眺めながらの食事は、何にも代えがたい贅沢な時間でした。

料理そのものの美味しさもさることながら、紅葉に囲まれた川辺で、清流の音を聞きながらいただく食事は、都会では絶対に味わえない特別な体験です。

適度に体を動かした後の食事は格別。奥多摩の自然が育んだ食材を、自然の中でいただく。これぞ紅葉狩りの醍醐味です。

御岳渓谷遊歩道は、軍畑駅から御岳駅まで約4kmの平坦で歩きやすい道。体力に自信がない方でも安心して歩けるハイキングコースです。

おすすめポイント:

都心から2時間足らずで、こんなにも美しい紅葉と清流を楽しめる御岳渓谷。武蔵小杉での朝食から始まった旅は、自然の美しさと美味しい食事で、心も体も満たされる素晴らしい一日となりました。

アクセス	JR青梅線「軍畑駅」または「御岳駅」下車 ※新宿から青梅線特快で約90分
遊歩道の長さ	約4km(軍畑駅～御岳駅)
所要時間	徒歩約1.5～2時間(食事・休憩除く)
紅葉の見頃	11月中旬～11月下旬
難易度	初心者向け(平坦な遊歩道)
トイレ	遊歩道沿いに数ヶ所あり
駐車場	御岳駅周辺に有料駐車場あり